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8.3万 回視聴 ・ 1022いいね ・ 2025/06/29

普段、目にすることができない立ち入り禁止エリア。今回は気になるその先を追跡します。トンネルや地下鉄、空港など交通機関の立ち入り禁止の先には、知られざる世界が広がっていました。

■関越トンネル 避難時でも入れない立入禁止の先は?

東京から新潟県まで至る「関越自動車道」。この高速道路の群馬と新潟の県境にあるのが、全長11キロの「関越トンネル」です。

今回は、普段入ることができない立ち入り禁止エリアへ。案内していただくのは、NEXCO東日本湯沢管理事務所の小澤善昭副所長。非常扉の先には、知られざる世界が待っていました。

緊急時以外立ち入り禁止の「避難通路」。トンネル内で事故や災害が起きた時に使用します。上下線のトンネルの真ん中には「避難トンネル」があり、緊急車両が通ることができるようになっています。

さて、今回の追跡はここからが本番。実はこの先に、避難時でも立ち入ることができない場所があります。

第2の立ち入り禁止エリアに到着。これぞ、「立ち入り禁止エリア第2の扉」で、普段この先には限られた人しか入れません。

現在いる場所の温度はおよそ12度。空気がひんやりとしています。

この先に思いもよらぬものが…。立ち入り禁止エリアに給水所があります。この水は真上にある谷川岳の山中で6年間濾過(ろか)された湧き水なんです。カルシウムなどが少ない「超軟水」のため、付着物が付きにくく、トンネル内の設備がさびにくいといいます。

小澤副所長
「湧き水は万が一火災が起きた時、火の勢いを抑える消火にも使われる」

この先に関越トンネルの“心臓部”ともいえる施設「電気室」がありました。

小澤副所長
「東京電力から特別高圧の電気を送ってもらっている。ここで6万6000ボルトを2万2000ボルトまで落として送電」

 トンネル内を24時間照らすために欠かせない電気室。そこで意外なモノを発見しました。

久保田直子アナウンサー
「懐かしい。黒電話、回していました。どこかに電話かけています」

小澤副所長
「(Q.どちらに電話を?)新潟にある施設制御室に。普段立ち入らない所にこれから入りますので」

実はこの黒電話。昭和の名残ではないんです。きちんとした目的があるのですが、分かりますか?

小澤副所長
「万が一停電になった時、電話線だけで通じる。唯一外部と連絡を取れる手段」

黒電話は、電話線から電力を得ているため、停電しても通話できるんですね。

関越トンネルの奥へ奥へと進むことおよそ1時間。いよいよ、この奥に立ち入り禁止エリアの出口が…。これぞ、「立ち入り禁止エリア第3の扉」。この先に試練が待ち受けていようとは。

■トンネル抜けたら“謎の塔”

そこには真上へと伸びる階段がありました。

小澤副所長
「階段の高さ180メートル」
「(Q.段数でいうと?)610段」

東京タワーの外階段がおよそ600段ですから、かなり大変であることが分かります。

久保田アナ
「ここを撮っていただきたい。10メートル上がってきた。まだ道のりは長い」
「待って本当に結構結構ですね。ちょっと休憩しましょう」

早くも久保田アナは疲労困憊(こんぱい)です。登り続けること、およそ45分。

久保田アナ
「あっゴールだ。ゴールにたどり着きました」

果たして、立ち入り禁止エリアの出口にはどんな光景が?

いよいよ「最後の扉」です。すると、小澤副所長が扉をたたき始めました。

小澤副所長
「(Q.えっ、なんか不満ありました?)40分かかりましたし…というのは冗談で。今やったのはある合図です。何のための合図でしょう」

久保田アナ
「扉の向こうに人がいて、扉の前にいると危ない」

小澤副所長
「ほぼ正解」

えっ、ほぼ正解!?

小澤副所長
「野生動物がいると人と鉢合わせ。クマがいたりするので」

ということは、この先は…。

久保田アナ
「ついに、エッ、ウソ?こういうこと。こっち山が。雪も残っている。これが谷川岳」
「景色に気を取られていたんですけど、この建物」

なんと目の前に巨大な塔が。

小澤副所長
「“立坑”(たてこう)。高さ38メートル」

この立坑は、関越トンネルの中にキレイな空気を送り込むための換気塔なんです。

久保田アナ
「ここで換気して空気出して吐いてをやっている」

小澤副所長
「大事です」

関越トンネルの立ち入り禁止エリア。その先には、維持管理に欠かせない巨大な施設がありました。

■地下鉄の駅に“ヒミツの扉”

日頃、何気なく使っている駅にも立ち入り禁止があります。

横浜市営地下鉄「高田駅」。地下4階のホームに、その扉はありました。普段、開けることができない“開かずの扉”です。

地下鉄の駅に存在する知られざる立ち入り禁止エリア。階段を上ると、またも開かずの扉が見えてきました。扉の先は外へつながっていました。

横浜市営地下鉄 日吉管区
宮澤淳也駅長
「非常時にホームから地上へ2カ所の避難経路があり、お客が安全に逃げられる」

■巨大空港に“不思議な扉”

西の空の玄関口「関西国際空港」。年間3000万人が利用する巨大空港です。

空港関係者によると、ロビーに“変わった扉”があるといいます。それは1階の出発ゲート近くにありました。

関西エアポート広報 吉田直人さん
「この扉は違和感がある。上に不自然なスペースが」

確かに、扉の上に不自然な“くぼみ”があります。さらに、トイレの入り口にもくぼみが。ロビーにあるにもかかわらず、言われないと気付かない謎のくぼみ。一体何だと思いますか?

空港利用客
「表示版をはめ込むための枠」
「非常用の何かが入っている。非常用の食料とか」

知られざる空港ミステリー。その答えは、柱の扉に隠されていました。これは一体?

吉田さん
「関西国際空港は“不等沈下”している」

31年前、埋め立て地に建設された「関西国際空港」。ターミナルビルは、およそ950本の柱で支えられています。それが毎年平均6センチほど地盤沈下。そのためジャッキアップして修正する必要があるのです。

こちらの奇妙な空間は、柱をかさ上げした跡でした。

吉田さん
「当初から沈下を見越して設計」

扉の上のくぼみは柱のジャッキアップにより壁が上がったためにできたのです。

■巨大空港に“謎のボール”

他にも空港の立ち入り禁止エリアの取材が許されました。この先に、空港には欠かせない貴重なモノがあるといいます。

それは地上から30メートルの場所にありました。目の前に現れたのは…サッカーボール?

気象庁 菅谷重平さん
「直径約11メートルあります」
「この穴から中を見ることができます」

もうお分かりですよね。実はこれ気象庁の施設です。

菅谷さん
「空港気象ドップラーレーダー。風の観測を行うレーダー」

アンテナ装置から発する電波を使い、24時間、風の向きや強さを観測しています。

菅谷さん
「風向きとか風速とかが急激に変わると、飛行機にとっては危ない現象になる。そういう場所がないか探知するレーダー」

■空港の食堂にも秘密が…

空港関係者が利用する食堂。そこには、開けてビックリの扉がありました。

目の前にいきなり巨大な車が。実はこれ、日本には5台しかない空港用の化学消防車なんです。

オーストリアの専門メーカーから輸入しました。車両の下からも放水。燃え盛る現場にも近付けます。

さらに、15メートル伸びるアームの先に特殊な装置が。その名も「穿孔(せんこう)ノズル」。その先から水が噴き出すんです。

関西空港消防所 徳田直和副隊長
「機体の外板に穴を開けて内部を消火する装置」

消防隊がすぐさま出動できるように食堂と車庫がつながっていたんですね。

立ち入り禁止の先には、知られざる世界が広がっていました。
[テレ朝NEWS] news.tv-asahi.co.jp/

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